第76回サニベルシェルショ-(2013年3月7・8・9日)
地球の歩き方(ガイドブック)によれば、世界で3番目に
貝探しが楽しめるという貝の島サニベルアイランド。
フロリダ南西部に位置し、自然豊かでヤシの木がいた
るところに植えられているアイランドリゾ-ト。2006年、
年に一度開催される貝の芸術祭、サニベルシェルショ-
ホビ-ジュエリ-部門にハマグリハ-トを出展以来、
7年ぶりに出かけてきました。当時は、貝みがき作品が
世界でどれほど通用するものなのか。腕試しが目的で
した。(2005年に視察旅行にでかけ、第69回2006年大会
のエントリ-を決めました。おかげさまで、69年目で初め
て日本人として1位に選んで頂く光栄に恵まれました。)
今かいの旅は、KAI(貝愛)のメッセ-ジがどれほど世界
に伝わるか。共感してもらえるだろうか。が目的でした。
プロフェッショナルジュエリ-部門に2点、エントリ-しました。
この旅は、ニュ-ヨ-ク経由貝の島。NY午後5時の夕日。
前にNYに来たとき、一番初めに感じたのは、「あぁ、NYも
日本とおんなじ青い空なんだなぁ」というものでした。日本
からの時差は14時間遅れ。ということは、日本は翌朝7時。
「あぁ、ぼくの夕日は日本の誰かの朝陽なんだなぁ。」
前にNY在住の友人に言われてうれしかったことをしました。
「大切な人の暮らす日本に向かうおひさまさま、私にしてく
れたように、どうぞ、あの人の笑心をお照らしください。」
「今日も一日、笑顔な時間でいれますように。」
NYからフロリダまで約3時間、機内前方は満席。
1人ポツンと最後尾席。なんだか変だな。と思って
いると、やっぱり来ましたスチュワ-デスさん。
「チケット見せて!」は分かりました。はじめ、東京
発NYのチケットを見せたのでビックリされました。
乗り間違えもシ-ト間違いもありませんでした。
あとの言葉は音葉を感じました。それによると「飛
行機のバランスを取るためにみんなにはキュ-キ
ュ-に座ってもらってるの。。でもアナタはここでい
いわ。プライベ-トジェットよ。楽しんでね♪」
ブル-に染まる機内、時折うごくみなさんの後ろ姿を
見ていて、空飛ぶ水族館に招待された気分でした。
空から地上をながめると、いつも空想します。
電気は、つけなきゃひからないけど、
貝は、太陽があたれば光るよな。。
地上のみんなが貝をみがけば、地球って、 24時間
ミラ-ボ-ルみたいにキラキラするのになぁ。
そしたら、金星みたいに宇宙の誰かの一番星にな
るのかな。 キラキラきらめくその星は、愛の明星っ
て呼ばれるのかな。 その星に暮らす人って、
どんな人たちなんだろう。友だちになれるかな。
逢ってみたい。って言われる人になりたいな。
WELCOME TO FLORIDA ! SANIBEL ISLAND
大リ-グの春キャンプ地でも有名なフロリダのフォ-トマイヤ-ズ国際空港。シンボルでもある
貝達ががさっそくお出迎え。リスにヤシの木、青い空、白い砂。さぁ、貝の扉、開けてみませんか。
※写真の右下にカ-ソルをあてると、再生マ-クが出ます。押すと、スライドショ-になります。
サニベルシェルショ- 貝の美の競演
サニベルシェルショ-は、ぼくの知る限りでは、もっとも古い76年の歴史をもつ貝芸術の祭典。
貝の標本、貝の絵画、貝の刺繍、貝のお花、貝の置物、貝のスプ-ン、貝の花かご、貝の壁
掛け、貝のジュエリ-、、。その数は約90部門にもおよびます。その一部、どうぞご覧ください。
エントリ-した作品その1 テ-マは共存『コエジスト』
休暇村館山さまにて展示させていただいております。ご覧ただけましたらうれしいです。
ふたつの貝にキモチをたくしました。カタチにしました。
ひとつは、6000年前の貝の声〝The Voice of the
6000 years ago Venus clam.〟もうひとつは、私の
ネガイ〝I have a Wish〟。6000年前のハマグリ作
品のテ-マは、〝共存 COEXIST(コエジスト)〟。
世界的に知られるコエジストデザイン、 始まりの〝C〟
を見て、あっ!〝I have a Wish〟に似てる。 って、
何かピ-ンと感じたのがカタチにしていくきっかけでした。
出発2日前のことでした。どんな意味なんだ? 色々と
読んでいる内に、、テ-マがでかすぎる。と引きました。
でも、大好きなHEAL THE WORLD、貝達の境遇もだぶっ
たYou were there を感じているうちに、 涙となって
こんこんと海が戻ってきました。やるしかないよな!やれ
ってことなのかな。でも、、正直こわい。でも!これはオ
マエの志ごと。って言われてる気がしました。あふれる海
が落ち着く と、さだめなのかな。って、お腹がすわりました。
The voice of the 6000 years ago Venus Clam , from Japan .
エントリ-した作品その2 テ-マはネガイ『I have a Wish』
休暇村館山さまキラキラの貝コ-ナ-に展示させていただいております。ぜひ、おいでになってください。
あなたのネガイはなんですか。 どうかワタシにきかせてください。
Photo:Aug 14,2012 in Tateyama, Tokyo Japan Lunar occultation of venus.
Appear in 50 years. May 31,2063 in Japan
デザインは、2012年8月14日午前3時すぎ、館山で見えた金星食です。館山は
雨天でした。ですが雨があがり雲が流れ、ほんの一瞬、そのキセキをかいま
見ることが来ました。本当に神秘的でしたし感動的でした。調べると、50年後
の2063年、再びかさなると知りました。世界一しあわせにしたい人、しあわせ
を分け愛したい人と見上げたい。強い願い、キモチをカタチにしてみました。
世界のみんなと貝愛(KAI)みがき 初日
大会へのエントリ-、プレゼンテ-ションが終わると、
あとは結果を待つばかり、何もすることがありません。
こうなると、ただのリゾ-ト観光になってしまいます。
観光しにきたんじゃない。ぼくは自問しました。
再確認しました。何しにはるばるやってきたんだろう。
ぼくの居場所はどこにある?ここにはない。だから、、、
つくるしかない。つくろう!ぼくの居場所は、貝をみがいて
もらう場所。よろこびは、居場所を世界につくっていくこと。
って自問を終えると、開催するあてもなく準備していた貝
みがき道具をもって主宰者の方にお願いしました。
『貝を磨いてみませんか。』やらせてもらえませんか?
はるばるきたんだOKだ!どんどんやってくれ!でした。
素材には、サニベル島の白い貝をえらびました。調べると、
なんと映画インディジョ-ンズに登場する聖なるア-クの
名を持つARK CLAM.でした。磨くと封印されいたア-ク
のヒカリが出てきます。パワ-をキャッチしませんか。とピ
-アル。思いのほか人気が集まりビックリ!感動しました。
一番聞かれたのは、磨き道具はどこで売っているのか?
うれしい言葉は『アメイジング!』 コンナノハジメテ!スゴイ
日本は貿易立国。貢献しよう♪輸出しよう!と感じました。
世界のみんなと笑心(えごころ)磨き
シェルショ-は3日間。2日目に地元サニベルの貝磨き。最終日に
日本の磨き文化と紹介したニコニコ貝磨きを楽しんでもらいました。
うれしい出来事は、英語は雰囲気で理解するレベルの私にとって、
質問される英単語は半分以上理解不能だったのに、いつのまにか、
先に体験している皆さんが僕に代わって説明し始めてくれたこと。
YOU ARE TEACHER!と言うと、こんどはワタシがティチャ-よ。
と、競うようにティ-チャ-の輪が広がっていきました。感動的でした。
海のセンセイ、ジャック・マイヨ-ルさんの言葉は本当でした。
『オマエは、エイ語はデキナクテイイ。カイ語を話セルヨウニナレ』
うれしい言葉は『ス-パ-ク~ル』『ライジングスマイル』。
このニコニコは、ジャパニ-ズキャラクタ-、カンジでココロ、
ハ-トって意味ナンダ。とセツメイしたときの言葉です。他には
聞いたことのない言葉に『Patience (パティエンス)』がありました。
どういうことかノートに書いてもらいました。辞書を引いたら忍耐!
でした。 〝 being willing to take a lot of time ,〟〝KAIMIGAKI
IS・・・子供たちの未来にとって、もっとも必要なこと、大切なものを
育ててくれる。授業に取り入れたい。日本の子供達がうらやましい〟
と、身振り手振りで話してくれました。背筋がのびる思いでした。
ちょっと、オ-バ-に伝えたことがはずかしくなりました。このお正月、フランス在住の親子が体験してくれたとき、
〝フランスの子供はカラダはできているけどニンタイができていない。カイはスゴイヨ〟大人びた男の子(10才)が感慨深くつぶやいていた姿を思い出しました。ヨ-ロッパでもアメリカでも世界どこもおんなじなんだ。と感じました。
〝THE KAIMIGAKI.〟になるか、ワックスオンワックスオ~フ♪ポリッシュカルチャ-になるのか。
日本より先にアメリカ、ヨ-ロッパで育ち、咲き、当たり前になったら、うれしいけどちょっとフクザツ。と感じました。
『世界にひとつだけの花。』という歌があります。咲かせるのに大切なことは、いろいろありますが、どんなお花も、根本は、根っこ。人間でいうところの根気。根気が育っていないと、世界にひとりだけの花はさかない。咲いても、、ぱっと咲いてそれでおしまいです。今はまだ種の、つぼみのみんなに、自分の花の咲かせ方。根っこの育て方。 KAIMIGAKIを通して、人生のお花屋さんとして役に立ちたい。よろこばれたい。今、強く感じています。
ゆくゆくは、NIHON発SEKAIMIGAKI。です。 世界1っていうのは、世界で1番じゃなくて、世界唯1っていうこと。それぞれに美しいカイたちから、あらためて教わりました。みんなのHappy as a clam smile!(とてもシアワセそうな笑顔)から感じました。KAIMIGAKIの魅力は、貝のように磨いた人がキラキラすること。世界共通でした。
誰かが決める1番よりも、自分が決める1番がシアワセ。それを、世かい唯1の貝みがきで分かちあっていきます。貝は入国審査をスル-パス。ホントはみんな知っているのです。あとは、思い出させてあげるだけ。
貝は、海の星のパスポ-トだっていうことを。世界をキラキラにつないでいく海の星の結晶だということを。
ここまでお読みくださった皆さま、心からありがとうございます。
日本発KAIMIGAKI.どうぞ、あたたかく見守っていてください。
お時間ちょうだいしますが、何かご意見、ご感想、アイデアなどありましたら、
なんなりとお気軽に、お問い合わせコ-ナ-よりお声をお聞かせください。
皆さまの声をチカラにかえ、貝みがき道をまい進させてください。
いつの日か、どこかの海で、お目にかかれる日が来ますこと、
体験していただくキカイがありますこと、楽しみにしています。
みなさまの日々も、笑顔あふれるすこやかな時間が流れていきますように。
お付き合いいただき、ありがとうございます。
それでは、SEE YOU SEA!
76回サニベルシェルショ-プロフェッショナルジュエリ-部門
『I have a Wish』 SECOND PLACE 受賞 福田康孝